道路のバリアフリー化の取組/建設局

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[はじめに]この記事についてご留意いただきたいこと:

  • 令和3年7~9月に東京都メディアセンターで国内外のメディア向けに行ったオンラインブリーフィングの内容を、ウェブ上で読みやすいように編集して記事にしたものです。
  • オンラインブリーフィングは日本語と英語の逐次通訳で行われました。そのため、スライドの中には英語のみで表記されているものもありますが、ご了承ください。
  • 内容はブリーフィング時点のものであり、現時点とは事業内容等が異なる場合がありますので、ご承知おき願います。

道路のバリアフリー化の取組

東京2020大会、そしてその先を見据えて進めている道路のバリアフリー化について、建設局から紹介させていただきます。

 

TMCブリーフィングスライド:道路のバリアフリー化の取組(2)

 

東京都は、東京2020大会に向け、競技会場、道路、鉄道、宿泊施設など様々な施設のバリアフリー化を推進してきました。全体的な話は、別のブリーフィングにおいて、「都立競技会場等のバリアフリー化 」という形で、紹介させていただいたところです。今日はそのうちの道路のバリアフリー化について、より詳しく紹介させていただきます。

道路については、大会の4年以上前となる2016年3月に「東京都道路バリアフリー推進計画」を策定し、計画的にバリアフリー化を進めることとしました。計画の策定前、都は主要駅から福祉施設などへのルートを中心に、バリアフリー化を進めてきました。

 

TMCブリーフィングスライド:道路のバリアフリー化の取組(3)

 

新たな計画では、これらの取り組みに加え、競技会場、観光施設周辺等の都道約90kmを優先整備路線に設定し、大会までに整備を完了させることとしました。

 

TMCブリーフィングスライド:道路のバリアフリー化の取組(4)

 

整備は3つのことを重点的に進めました。

まず、歩道と車道の間の段差の可能な限りの解消です。視覚障害者が、歩道と車道を識別するのに必要な2cmの段差は確保しつつ、それ以上の段差は解消を目指しました。

2点目は、勾配の改善です。歩道の勾配を、車いす使用者などの通行に配慮して可能な限り平坦にしています。

3点目は、視覚障害者誘導用ブロックの設置です。この誘導ブロックは、日本のバリアフリー対策の特徴ですので、少し詳しく説明させていただきます。

 

TMCブリーフィングスライド:道路のバリアフリー化の取組(5)

 

視覚障害者誘導用ブロックは、前回の東京大会の翌年、1965年に世界で初めて、日本で考案されたものであり、2つの種類があります。左の写真は線状ブロックで、線の方向に進めることを意味します。右の写真は点状ブロックで、その先に段差があるなど注意が必要であることを意味します。

この2つのブロックを歩道上の交差点周辺などに適切に設置し、視覚に障害をお持ちの方が危険な場所と安全な場所を認識し、歩行できる環境の整備を進めました。

 

TMCブリーフィングスライド:道路のバリアフリー化の取組(6)

 

道路に限らず、バリアフリー化に際しては、利用される当事者の方々のご意見をお聞きすることが重要です。このため、上段の写真のように、一部の会場周辺の道路を実際に通行していただき、御意見をお聞きしながら整備を進めました。

また、知事も自ら現場に出向き、視覚のない状況を体感されるとともに、当事者の方から直接ご意見をお聞きしました。下段の写真はその時のものです。

 

TMCブリーフィングスライド:道路のバリアフリー化の取組(7)

 

以上のような取り組みを進め、大会までに予定通り90kmの都道についてバリアフリー化を進め、大会を迎えることができました。これらの施設は、大会後もレガシーとして、末永く使われることになります。

 

TMCブリーフィングスライド:道路のバリアフリー化の取組(8)

 

建設局では今回紹介させていただいた内容のほかに、案内標識を外国人の方々にも分かりやすくするため、ピクトグラムや英語併記化など取り組みなどを進めました。

その他、大会、そしてその先を見据えた道路整備に関する情報については、東京都建設局のHP に掲載されておりますので、是非、ご覧ください。

 

TMCブリーフィングスライド:道路のバリアフリー化の取組(0)

 

※このブリーフィングは、2021年9月1日に実施されました。

参考

記事ID:001-000-20231012-001946