東京都が取り組むバリアフリーのまちづくり/都市整備局
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[はじめに]この記事についてご留意いただきたいこと:
- 令和3年7~9月に東京都メディアセンターで国内外のメディア向けに行ったオンラインブリーフィングの内容を、ウェブ上で読みやすいように編集して記事にしたものです。
- オンラインブリーフィングは日本語と英語の逐次通訳で行われました。そのため、スライドの中には英語のみで表記されているものもありますが、ご了承ください。
- 内容はブリーフィング時点のものであり、現時点とは事業内容等が異なる場合がありますので、ご承知おき願います。
東京都が取り組むバリアフリーのまちづくり
本日は、東京都が取り組むバリアフリーのまちづくりについて、ご紹介します。
これは、バリアフリーのまちづくりの全体イメージです。都市整備局では、高齢者や障害者の方が自由にまちのなかを移動できるようにするため、建築物や鉄道駅のバリアフリー化に取り組んでいます。
建築物のバリアフリー化
まず、建築物のバリアフリー化についてご紹介します。
都は、2003年に「建築物バリアフリー条例」を制定し、高齢者や障害者の方が利用しやすい建築物の普及に取り組んでいます。条例では、建物の出入り口に段差を設けないことや、必要な箇所にエレベーターや誘導ブロック、車いす用のトイレや駐車場を設置すること等を定め、建築計画に反映するよう義務付けています。こうしたルールによって、車いす利用者や身体の不自由な方も、建物の中を自由に移動できるようになります。
また都は、東京2020大会の開催に備え、2019年に建築物バリアフリー条例を改正し、宿泊施設を新築する際、すべての客室を車いす対応とすることを義務化しました。
ここで、ホテルの一般客室をバリアフリー化した事例を紹介します。このホテルでは、バスルームとトイレの間にあった壁を撤去し、トイレを利用する際に必要な空間を確保しています。また、ドアを引き戸に改修し、車いす利用者に配慮した客室を整備しました。
こうした取組により、現在、車いす利用者が宿泊できる客室として、3,200室以上の客室を都内に確保しています。今後も、より多くの方々が東京のまちを訪れ、魅力を感じていただけるよう、建築物のバリアフリー化を推進していきます。
鉄道駅のバリアフリー化
東京都では、多くの人が利用する鉄道を「安心して快適に使える環境をつくる」ことを目指して、駅のバリアフリー化に取り組んでいます。具体的には、駅のホームドア、エレベーターやバリアフリートイレの整備を行う鉄道会社の取組を支援しています。
階段しかない駅では、車いす利用者の方は電車に乗り込めない、介助が必要などの不便を強いられていました。エレベーターなど、段差をなくしたバリアフリールートを整備することで、誰もが自由に移動できる環境が整います。
また、駅のホームは、欄干のない橋に例えられ、ひとたびホームから転落すると大事故になりかねない、危険と隣り合わせにあります。ホームドアを整備することで、不慮の転落事故を防ぐとともに、列車の安定運行にも貢献します。
これまでの取組により、バリアフリールート、バリアフリートイレはほぼすべての駅に整備され、ホームドアも都内の半数近くの駅に整備されてきました。
今後も、複数の出入り口や乗換経路へのバリアフリールートの充実、残る駅へのホームドア整備など、駅のバリアフリー化がさらに進展するよう、取り組んでまいります。
※このブリーフィングは、2021年9月2日に実施されました。